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3.11取材報告:石のスープ

フリーランスのライターやジャーナリストがお届けする有料メールマガジン「石のスープ」。東日本大震災の取材報告を中心に、バラバラのフリーランサー達が集まって一つの媒体と作ると、どんな味に仕上がるでしょうか……

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渡部真【勝手気ままに】vol.9「隣りの記者が不当に排除されている」(1/3)《無料公開中》 



週刊 石のスープ
定期号[2012年9月26日号/通巻No.42]

今号の執筆担当:渡部真

「隣りの記者が不当に排除されている」
(1/3)




■特定の主義主張の記者は排除する

 2012年9月26日、日本共産党の機関誌である「しんぶん赤旗」にこんな記事が掲載された。

特定の主義主張 ご遠慮いただく」 原子力規制委が取材規制
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-09-26/2012092614_03_1.html

 原子力規制委員会が毎週1回開く委員会終了後の記者会見について、同委員会の実務を担当する原子力規制庁の広報担当者は「特定の主義主張を持つ機関の機関紙はご遠慮いただく」などとして、「しんぶん赤旗」を排除する方針を25日、明らかにしました。さらにフリーランスの記者についても「どういった雑誌に、どういった記事を書いているかを見て、特定の主義主張を持って書かれている方はご遠慮いただいています」と、憲法が禁止する検閲まがいの対応をしていることも明言しました。


 「特定の主義主張を持つ」ことを理由に記者会見から排除されるという。しかも、フリーランスの記者についても同様だとする。

 これが事実なら、明らかに憲法違反だ。
 日本国憲法は、第19条で「思想・良心の自由」を、第20条で「信教の自由」を、第21条で「表現の自由」「結社の自由」「言論の自由」「知る権利」「報道の自由」「取材の自由」を認めている。基本的人権の中心的な概念を担保しているのだ。
 民主主義の国家において、基本的人権の尊重は不可欠だ。

 取材する記者が、どのような主義・主張であっても、取材する自由がある。
 原子力規制委員会の記者会見は、いわゆる記者クラブが主催しているのではなく、行政である委員会の広聴広報課が主催している。つまり、権力機構である行政が、権力を監視する役割を担う報道に対して、不当な規制をして、記者を排除するということになる。
 民間の主催するイベントではない。行政が憲法違反を犯すことの重大さに、僕は驚いた。

 すぐに「しんぶん赤旗」の編集部に電話し、詳しい説明を求めた。対応してくれた社会部の記者によると、「しんぶん赤旗」は、記者会見だけでなく、原子力規制委員会の公開会議を取材するため、大手新聞社やテレビ局に配布されている、常駐者用の入館証の発行を求め、同委員会に申し入れをしていた。また、会見開催に関する事前情報についても、他社と同様に扱ってほしいと申し入れていたとのこと。その返事が、25日に電話であったという話だった。電話は、同委員会の広聴広報課からだった。

「19日に行なわれた第1回目の会見は、記者の参加要件が決まっていなかったために出席できました。第2回が行なわれる26日の前日に、申し入れに対する返答が電話であって、口頭で伝えられたんです。『特定の主義主張をする政党の機関誌なので、記者会見の参加は認められない』ということでした」

 記者会見の開放運動の中には、「政党の機関誌は報道機関として扱うべきかどうか」という議論がある。特定政党の主張を広報し、宣伝することが政党機関紙の役割だからだ。しかし、広聴広報課の担当者は、「特定の主義主張だから」と強調したという。
「そこについては、我々も大事なことなので正確に聞いておくべきだと思い、しつこく確認しましたが、政党機関紙だからではなく、特定の主義主張だからという理由でした」
 そして、フリーランスに関しても、同じように主義主張によって、「参加をご遠慮いただく」という方針を伝えたと言う。

 原子力規制委員会の広聴広報課に問い合わせたが、この日は、第2回の規制委員会の公開会議の真っ最中で、担当者が席を外していた。席に戻り次第電話をくれることになっていたが、14時から記者会見があるというので、そちらに出向いた方が早いと考え、記者会見で質問をした。赤旗の伝えた内容が事実かどうかと、同委員会の田中委員長に、こうした方針についての考えを質した。

広聴広報課・佐藤課長
「フリーランスの方の主義主張を確認するようなことはない。フリーランサーの実績を見て判断している。別紙で示した項目に沿って、報道を事業として営んでいるか。赤旗さんは政党の機関紙なので、報道を事業とする趣旨から違うのではないかと判断した」

田中委員長
「政治からの独立という点は、委員会として大きなポイント。政治の力を表に出す手段が政党機関紙だという認識だ。規制委員会が政治からの独立すべきという点が、怪しくなるかなという感じがする。むしろ、(記者の)皆さんで考えていただいたほうがいい」

 会見終了後、佐藤課長に問いただしたところ、赤旗編集部に対して「特定の主義・主張の政党、フリーランサーはご遠慮いただく」という主旨の発言をしたことを認めた。その上で「配慮の足りない説明で、記者の皆さんにご迷惑かけたことは誠に申し訳なかったと思います」と謝罪の意志を示した。

→次ページ「隣りの記者が不当に排除されている」(2/3)へ←


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まだ終わっていない震災のなかでの暮らし、それでも明日への歩みが進んでいる。あの時、誰もが見つめた現実を、もう一度、しっかりと受け止めるために、災害の検証、原発問題、生活のなかで起きている問題、学校で暮らす子ども達、未来に向けた復興について、などのテーマに分けて構成されています。
メルマガ仲間の三宅勝久、「ときどき登場」の寺家将太さん、ジャーナリストの長岡義幸さん、記者会見ゲリラの畠山理仁さん、ジャーナリストの粥川準二さんも、寄稿してくました。友人の編集者が、僕らが儲かりもしないのに取材を続けてきたことに支援してくれ、まさに赤字覚悟で頑張って発行してくれました。何とぞ宜しくお願いします。



渡部真 わたべ・まこと
1967年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。
[Twitter] @craft_box
[ブログ] CRAFT BOX ブログ「節穴の目」



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■文責:渋井哲也・西村仁美・
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■編集:渡部真

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