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3.11取材報告:石のスープ

フリーランスのライターやジャーナリストがお届けする有料メールマガジン「石のスープ」。東日本大震災の取材報告を中心に、バラバラのフリーランサー達が集まって一つの媒体と作ると、どんな味に仕上がるでしょうか……

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渡部真【勝手気ままに】Vol.16「大川小学校の検証委員会を見て」 



石のスープ
定期号[2013年11月30日号/通巻No.59]

今号の執筆担当:渡部真


 
■犠牲になった児童数「74人」の重み


 東日本大震災を取材するなかで、いくつかの学校を取材して来た事はこれまでもこのコラムの中で書いてきた。これらの学校のなかに、宮城県石巻市立大川小学校がある。

 この学校の事は、拙編著『風化する光と影』(マイウェイ出版)のなかで、渋井哲也さんが紹介してくれているし、あまりにも有名になったので、同校の記事を読んだ人も多いだろう。
 大川小学校は、東日本大震災の際に発生した津波が北上川を逆流し、川の近くにあった校舎が呑み込まれた。河口から約5キロほど上流にあり、近代になって起こった過去の三陸地域の津波でも、大きな被害がなかったため、地域の人達は津波被害を予測していなかった(一応、学校の防災マニュアルには津波想定が前提となっているが、不十分だったため、その事も問題になっている)。
 同校では、震災当時、児童108人が在籍していたが、一部の児童は地震直後に保護者に引き渡された。校舎に残っている児童たちは、教職員達が避難について検討している間、校庭で避難していた。その間、教職員や地元住人達が、裏山に避難するか、近くの高台となっている三角地帯に避難するか検討していたが、地震発生から約40分後、いよいよ津波から避難すべきとなり、三角地帯に向かった。しかし、三角地帯は川にかかる橋のたもとにあり、むしろ危険が大きかった。津波はその三角地帯からも流れ込み、校舎の裏の河口堤防も超え、児童たちは津波に挟まれた形で呑み込まれた。死亡・行方不明合計74人の児童が犠牲となった。教職員も10人が亡くなっている。


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震災から1カ月後の大川小学校校舎(2011年4月15日)
  
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[地図1]宮城県
  
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[地図2]石巻市と大川小学校
※震災前の地形のため、地盤沈下や浸水等、
現在の地形とは若干異なる

  
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[図版]震災当時の大川小学校周辺


 この大川小学校の悲劇が紹介される際、よく「全校児童の7割が犠牲」と言われるが、僕はこの学校のことを取材し始めてからずっと、「全児童の7割」という数字より、74人という人数の多さが異常だと考えている。
 東日本大震災で犠牲となった、岩手、宮城、福島3県の小学生は、228人(死亡・行方不明合計/2011年5月現在)。3県を南北に結ぶと直線距離で三百数十キロにもなる。東京と名古屋よりも遠い距離だ。その広い範囲にいるすべての小学生の犠牲者が228人。その約3分の1にあたる74人の犠牲児童が、大川小学校の学校管理下で亡くなったということになる。全校児童100人程度の小規模学校だ。石巻の他の学校、北上川沿いにある学校でも犠牲は出ているが、何十人規模という犠牲はない。いかに大川小学校の悲劇が突出している数字か……。
 なので、「全校児童の7割」という表現は、できるだけ使わないようにしている。

 その大川小学校の被害の実態を明らかにするため、震災から2年が経とうとしている2月7日、ようやく市や文部科学省が設置した第三者機関「大川小学校事故検証委員会」の初会合が開かれた。すでに多くのメディアでも取り上げられている。

[毎日新聞]石巻・大川小:事故検証委が初会合 震災後の対応も対象に
http://mainichi.jp/select/news/20130208k0000m040110000c.html

[FNN]震災時の宮城・大川小の避難行動などを検証する第3者委が初会合(動画)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00240136.html

 今後、関係者などへの聞き取り調査や会合を重ね、今年末までに検証結果を出す予定になっている。



※この後の記事(小見出しのみ紹介)
■対照的に比べられる「釜石の奇蹟」は本当か?
■傷ついた遺族が納得できる検証結果になるか

□質問コーナー「一度の取材にかかる経費は?」

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渡部真 わたべ・まこと
1967年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。
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