08«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»10

3.11取材報告:石のスープ

フリーランスのライターやジャーナリストがお届けする有料メールマガジン「石のスープ」。東日本大震災の取材報告を中心に、バラバラのフリーランサー達が集まって一つの媒体と作ると、どんな味に仕上がるでしょうか……

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渋井哲也【“一歩前”でも届かない】vol.7「『週刊金曜日』と市民ジャーナリズム」 



週刊 石のスープ
定期号[2012年9月30日号/通巻No.44]

今号の執筆担当:渋井哲也




■本多氏や久野氏の思いが込められた創刊

 「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対的に腐敗する」
 これは、イギリスの歴史家であり、政治家でもあるジョン・アクトンの言葉だ。『週刊金曜日』がジャーナリズムとして、権力を監視する必要性を説くときに前提にしている考え方だ。私がはじめてこの言葉を聞いたのは、現在編集委員の本多勝一さんのコラムだった気がする。おそらくは1990年代前半だった。私はまだ大学生で、新聞社に内定をしていたころだ。

 私は学生時代、法学部の学生でありがらも、法律論よりは社会科学系の本をよく読んでいた。とくに、サークルが社会福祉系だったことで、社会福祉関連の学術書やルポを好んで読んでいた。しかし、新聞社に内定したことで、新聞やメディアについての文献を読みあさった。
 当時、私がもっとも共感したのは共同通信の記者・斉藤茂男さんが著した「新聞記者を取材した」(岩波書店)だった。新聞に期待をしつつも、現実に失望し、他業種に転職する人たちのルポだ。私もこうした結末を迎えるのかどうか、読んでいていろいろ考えていた。

 そんな心情のときに、本多勝一さんの「貧困なる精神」をよく読んでいた。朝日新聞の編集委員を退職した本多さんが、職業安定所で「新聞社の編集委員」を探していたというコラムを、どこまで本気でやっているのか?と笑いながら読んだ記憶がある。そんな本多さんのコラムで、冒頭の「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対的に腐敗する」を目にした。韓国では、既存の新聞ではなく新しいジャーナリズムが芽生えていた。「ハンギョレ新聞」がそれだった。

*  *  *  *  *  *


※この後の記事(小見出しのみ紹介)
■創刊当時、情報発信の場として期待されていた読者会
■読書会でおこった対立や悲しい出来事
市民メディアの新たな展開と、『週刊金曜日』の役割


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■まだまだよろしくお願いします!
風化する光と影
〜“メディアから消えつつある震災”の中間報告

著 者:渋井哲也 村上和巳 渡部真
発行元:E-Lock P.
発売元:マイウェイ出版(MYWAY MOOK)
定 価:1000円
アマゾンにジャプ→ http://t.co/Afp6g7qY

渋井哲也、渡部真と、ジャーナリストの村上和巳さんの3人が、これまで東日本大震災で未だに記事に出来なかった様々なルポを約35篇書き下ろしました!
まだ終わっていない震災のなかでの暮らし、それでも明日への歩みが進んでいる。あの時、誰もが見つめた現実を、もう一度、しっかりと受け止めるために、災害の検証、原発問題、生活のなかで起きている問題、学校で暮らす子ども達、未来に向けた復興について、などのテーマに分けて構成されています。
メルマガ仲間の三宅勝久、「ときどき登場」の寺家将太さん、ジャーナリストの長岡義幸さん、記者会見ゲリラの畠山理仁さん、ジャーナリストの粥川準二さんも、寄稿してくました。友人の編集者が、僕らが儲かりもしないのに取材を続けてきたことに支援してくれ、まさに赤字覚悟で頑張って発行してくれました。何とぞ宜しくお願いします。



■9月24日(月)発売!
週刊金曜日』増刊号
〜さようなら原発 路上からの革命〜

発 行:(株)金曜日
定 価:500円
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「さようなら原発」のデモや集会が全国に広がっています。毎週金曜日に行なわれる首相官邸前デモや「7・16」の代々木公園には10万人を超える人々が集まりました。そこで目立つのは、これまでデモや市民運動に参加して来なかった人々の姿。原発事故をきっかけに、いま、「さようなら原発」の運動は、かつてないほど盛り上がっています。「この間の流れを1冊の写真誌として記録に残したい」と『週刊金曜日』が増刊号を発行しました。
全68ページ中36ページがカラー印刷。そのほとんどが、東京や全国の運動を写真で紹介しています。そのほか、哲学者・柄谷行人さんのコラム、フリーランスライターの畠山理仁さん、島田健弘さんなどの記事。そして渡部も、「7・16代々木集会」のレポートや、「20万人? 2万人? デモ参加人数、どっちがホント?」という短いコラムを書いています。また、僕が全体の編集と、一部デザインを担当。制作には、古くからのフリーランス仲間が協力してくれ、いつもの『週刊金曜日』とは一味違ったスタイルで作られています。



渋井哲也 しぶい・てつや
1969年、栃木県生まれ。長野日報社記者を経てフリーライター。自殺やメンタルヘルスやネット・コミュニケーション等に関心がある。阪神淡路大震災以来の震災取材。著書に「自殺を防ぐためのいくつかの手がかり」(河出書房新社)など。
[Twitter] @shibutetu
[ブログ] てっちゃんの生きづらさオンライン



■発行元:「週刊 石のスープ」編集部

■文責:渋井哲也・西村仁美・
    三宅勝久・渡部真
■編集:渡部真

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category: 渋井記事

tag: 週刊金曜日  市民メディア  市民ジャーナリズム  読者会 
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渡部真【勝手気ままに】vol.10「『さようなら原発』への複雑な思い」 



週刊 石のスープ
定期号[2012年9月30日号/通巻No.43]

今号の執筆担当:渡部真




 こんにちは。「石のスープ」編集部の渡部です。
 昨年9月に創刊してから1年が経ちました。
 とはいえ、週刊といいながら4月以降は発行が滞り、読者の皆様には迷惑をおかけしています。
 さて、1年が経ち、編集部でもこのままでは読者の皆様に申し訳ないので、10月より体制を立て直して発行を続けたいと考えています。具体的には、

 1)月刊にする(編集部メンバーは毎月執筆)。
 2)基本的には東日本大震災をテーマに特化する
   (それ以外のテーマの記事を配信するときは増刊号を発行)。
 3)編集部メンバーの変更(現在、レギュラー3人を予定)

などを考えております。
 もちろん、これまで時おり仲間のライターが寄稿してくれたように、そうした増刊号も発行していきます。

 来月には、新しい編集体制で配信しますので、よろしくお願いいたします。

*  *  *  *  *  *


【9月24日発売『週刊金曜日』増刊号〜さようなら原発 路上からの革命〜】


 すでに先週の月曜日のことですが、『週刊金曜日』から臨時増刊号が発売されました。3月から始まった首相官邸前の抗議行動、7月16日の代々木公演の集会など、全国にひろがる「さようなら原発」運動をテーマにまとめた1冊です。
 この増刊号の編集を、古くからのフリーランス仲間である樋口聡さんと一緒に担当しました。
 今号では、その増刊号の編集ウラ話をお送りします……と思ったのですが、原稿を書いていたら長くなったので、2回に分けて、今回は、僕が編集をすることになるまでの前段をご紹介したいと思います。僕自身の「さようなら原発」運動への思いを知っていただけるかと思います。

*  *  *  *  *  *

■市民メディアの先駆けだった「週刊金曜日」

 『週刊金曜日』は1993年に創刊された週刊誌です。
 当時、ジャーナリストの本多勝一氏や筑紫哲也氏、作家の井上ひさし氏らが、市民の立場から社会を追究する新しい雑誌を創刊するという事で、非常に注目されました(初代編集委員は、上記3人のほか、石牟礼道子氏〈作家〉、久野収氏〈哲学者〉)。その編集委員の面子を見れば、新たなる硬派な反権力視点、もしくはその前年に廃刊となった『朝日ジャーナル』の系譜の雑誌になる事を予感させる、ものでした。
 また、広告に依存しない発行形式も話題になりました。いまでは、数少ないとはいえ一般書店でも販売されるようになりましたが、当時はほとんどの書店で取り扱っておらず、購読するためには半年以上の定期購読をしなければなりませんでした。しかし、広告などに依存しないその発行形態こそ「市民の立場から主張できるジャーナリズム」「権力を監視し物申せるジャーナリズム」「タブーなきジャーナリズム」を目指す事ができたのです。今でこそ「市民ジャーナリズム」「オルタナティブ・メディア」という言葉も時おり聞くようになりましたが、当時は、広告に依存せず、徹底して権力を監視する姿勢は、とても新鮮でした。

[参考]「週刊金曜日」〜創刊のことば〜
http://www.kinyobi.co.jp/consider/about/about_index.php


[写真]2011年6月11日/更地のようになった南相馬市の沿岸部
DSC_9580.jpg


[写真]生後2か月で津波の犠牲になった勇貴ちゃんの遺影と、黒岡さん夫婦
DSC_9579.jpg


[写真]2011年5月7日「原発やめろ渋谷デモ」
DSC_8194.jpg


*  *  *  *  *  *


※この後の記事(小見出しのみ紹介)
■いまの運動には同調できない部分もある
■忘れられない、おぞましいデモ行進の姿
■「こんな糞ったれた奴らと、まともな反原発と一緒にすんな!」
■それでも「原発反対」を支持したい


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*  *  *  *  *  *


 なお、明日10月1日、中野・barルナベースにて、同誌の編集こぼれ話などを語るトークイベントがあります。編集を一緒に担当した、ライターの樋口聡さんと酒を飲みながらゆる〜い感じでお客さんと一緒に話すイベントです。
 もし時間があったら、ぜひお越しください。

【イチゲツ・カフェ】

10月1日(月)19時頃〜
中野・barルナベース

http://goo.gl/879j1



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著 者:渋井哲也 村上和巳 渡部真
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「さようなら原発」のデモや集会が全国に広がっています。毎週金曜日に行なわれる首相官邸前デモや「7・16」の代々木公園には10万人を超える人々が集まりました。そこで目立つのは、これまでデモや市民運動に参加して来なかった人々の姿。原発事故をきっかけに、いま、「さようなら原発」の運動は、かつてないほど盛り上がっています。「この間の流れを1冊の写真誌として記録に残したい」と『週刊金曜日』が増刊号を発行しました。
全68ページ中36ページがカラー印刷。そのほとんどが、東京や全国の運動を写真で紹介しています。そのほか、哲学者・柄谷行人さんのコラム、フリーランスライターの畠山理仁さん、島田健弘さんなどの記事。そして渡部も、「7・16代々木集会」のレポートや、「20万人? 2万人? デモ参加人数、どっちがホント?」という短いコラムを書いています。また、僕が全体の編集と、一部デザインを担当。制作には、古くからのフリーランス仲間が協力してくれ、いつもの『週刊金曜日』とは一味違ったスタイルで作られています。



■9月20日(木)発売!
ほこ×たて DVDブック
最強ドリルVS最強金属編

発 行:扶桑社
定 価:1575円
アマゾンにジャプ→ http://goo.gl/2Dl1I

フジテレビの対戦型人気番組『ほこ×たて』の名物対決である「絶対に穴の開かない金属 vs どんなものにも穴を開けるドリル」がDVDブックになりました。番組名の由来となっている「矛盾」の逸話を現代におきかえた金属対決。日本の“ものづくり”に情熱とプライドをかけた男達の数々の勝負。その第1戦から第5戦までの舞台裏から勝敗までを、関係者達のインタビューを中心に振り返った1冊。第1選目の動画を収めたDVDが付けられていますが、この本の要は対戦ルポ。テレビでは放送されなかった職人達の思いや戦術の裏話など、この本でしか味わう事のできないルポルタージュに仕上がっています。見ル野栄司によるマンガも収録。渡部が、各対戦のインタビューと執筆を担当しました。



渡部真 わたべ・まこと
1967年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。
[Twitter] @craft_box
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category: 渡部記事

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渡部真【勝手気ままに】vol.9「隣りの記者が不当に排除されている」(3/3) 



週刊 石のスープ
定期号[2012年9月26日号/通巻No.42]

今号の執筆担当:渡部真

「隣りの記者が不当に排除されている」
(3/3)



→前ページ「隣りの記者が不当に排除されている」(2/3)に戻る←


■別の記者が不当に排除されても、知らん顔の記者達

 民主党政権発足、政府主導による会見開放、それに反発した記者クラブによる不当な取材規制、陸山会事件と検察庁の不当捜査発覚と震災などによる大手メディへの不信の蔓延、それに反してフリージャーナリスト達への関心の高まり、会見開放を求める会、自由報道協会、さらに一度は開放された会見開放の機運の逆行……そんな事があったこの3年間だ。

 僕は民主党政権なんてちっとも評価していないが、この政権の数少ない成果の一つは、多くの官庁の記者会見を不十分ながら開放した事だ。
 でもよく考えてほしい。報道に関するルールに関して、記者や報道機関自らが解決すべき問題であるのに、権力機構側が調整する形で解決してしまったのだ。

 いくつかの会見現場で開放に関する交渉があると、熱くなったフリーと冷ややかな幹事社が揉め、その間に入った官僚や政治家が「こいつら、しょうがねえなぁ〜。学級崩壊の教室かっ!」って顔をして、調整役をしていた(もちろん、中には積極的に開放したクラブもあったが)。昨日の原子力規制委員会でも、委員長も広報担当者も「むしろ皆さんが考えて……」という主旨の発言をし、少し呆れたような顔になる。

 こんな時、僕は、いつも悔しい思いをする。自分では解決できず、権力に調整させている自分自身の力のなさに。それでも知らんぷりして他人事の記者達に。

 フリーランスの記者仲間からは「渡部さんは、記者クラブメディアの人達に媚びている」と批判される。それでも、僕は権力側に頼るくらいなら、記者クラブの人達を頼りたい。彼らは、ある意味では商売敵だけども、権力を監視するという立場からすれば、同じ方向を向いているはずだからだ。

*  *  *  *  *  *


 記者クラブにもっとも影響力のある日本新聞協会は、2002年に発表した「記者クラブに関する日本新聞協会編集委員会の見解」(2006年改訂)のなかで、こう示している。

「新たなメディアからの記者クラブへの加盟申請や記者会見への出席要請に対して、報道という公共的な目的を共有し、報道倫理を堅持する報道機関、記者クラブの意義・役割を理解・尊重し、運営に責任を負う報道機関には、クラブは『開かれた存在』であり続ける」

 要するに、記者クラブそのものをオープン化するべきだという見解だ。

[参考]記者クラブに関する日本新聞協会編集委員会の見解
http://www.pressnet.or.jp/statement/report/060309_15.html

*  *  *  *  *  *


 また、新聞記者の多くが所属している新聞労連は、2010年に「記者会見の全面開放宣言〜記者クラブ改革へ踏み出そう〜」という声明を発表した。

「まず、記者クラブに所属していない取材者にとってニーズが強く、記者クラブ側にとっても取り組みやすいと思われる記者会見の全面開放をただちに進めることから始めましょう」
「そもそも報道の自由は知る権利に奉仕するためにあり、市民の信頼があって初めて成り立ちます。市民の信頼がなければ、公権力による報道規制や表現の自由を制約する動きに対抗することもできません」
「私たち新聞人一人ひとりがジャーナリスト個人としてのあり方を見つめ直すことが重要であることを確認したうえで、確実に記者クラブ改革を実行するための手引きを提示します」

 そして、「実行のための手引き」をこう示している。(項目のみ)

 (1)記者会見への参加を拒んでいませんか?
 (2)記者会見の開放に抵抗していませんか?
 (3)記者クラブ員以外の質問を阻んでいませんか?
 (4)記者クラブへの加入を阻んでいませんか?
 (5)記者クラブ内で不当な制裁を科していませんか?
 (6)取材センターに開放スペースがありますか?
 (7)取材センターの経費負担に努めていますか?
 (8)まずは規約を読み、議論してみませんか?

 まぁ、この手引きもある意味すごい。「他記者の質問を拒んでないか?」「クラブ内で不当な制裁を科していないか?」とあるが、そういう実態があるからこそ、この手引きを示しているわけだ。事実、「記者クラブの出入り禁止」という事態は、過去、色んな記者クラブで行なわれてきた「不当な制裁」だ。恐ろしい負の歴史と認識した方がいい。

[参考][参考]記者会見の全面開放宣言〜記者クラブ改革へ踏み出そう〜
http://www.shinbunroren.or.jp/seimei/100304.htm

*  *  *  *  *  *


 新聞労連の宣言と同じ年の5月、「記者会見・記者室の完全開放を求める会」は、新聞協会と民放連に加盟するすべての報道機関に、会見開放に関する申し入れを行なった。報道局長、制作局長などから得たそれらの回答によると、回答した多くの新聞社、テレビ局の責任者は、会見開放に前向きな立場である。

[参考]記者会見・記者室の開放に関する報道各社への申し入れ結果について
http://kaikennow.blog110.fc2.com/blog-entry-16.html

*  *  *  *  *  *


 ところが、未だに記者会見は不十分にしか開放されていない。
 新聞協会が、新聞労連が、報道機関の責任者が、それぞれ会見開放に前向きな見解を示していても、取材現場では、不当に排除されている記者がいて、それに対して知らん顔をして、会社の業務をこなしている記者達ばかりだ。

 僕は、民主主義を冒涜するような権力機構の行為を絶対に許したくない。
 僕とは関係ない記者会見で、僕とは関係ない記者が、僕とは関係ない理由で排除さえていたとしても、見て見ぬ振りをする気になんて絶対になれない。
 ましてや、隣りにいる記者が不当な扱いを受けていて、どうして黙っていられようか。
 でも、椅子以下の存在の記者達が、どんなに怒りをぶちまけても、まったく気がつかない記者達がいる。


■一緒に行動を起こしましょう

 2011年1月、畠山さんが総務省記者クラブから不当な取材規制を受けたことがあった。それを受けて、高田昌幸さん(現在・高知新聞記者)が、こんなブログを書いた。

「おそらく、あちこちの記者クラブでこんな言葉が交わされているのだと思う。そういう人に言いたい。新聞協会の『見解』に基づくなら、記者クラブは記者の「個人組織」である。記者個人としての意見・態度を表明できないのなら、そんな商売、やめてしまえ。『やらない理由』を一生懸命に述べるのは、保守化・官僚化が極まった組織の常ではあるが、それにしても、ひどすぎないか。
(中略)
 本気でそれを成す為に行動すべきだ。『考えている』という言葉を弄び、良心派を装うことの罪の重さを思うべきだ。最近は何も活動できていないので申し訳ない限りだが、会見開放の会を立ち上げる時、それへの賛同を呼び掛けると、「この人なら」と思った既存メディアの『良心派』の記者たちが何人も、『行動はできない』『陰で応援する』といってきた。『陰で』など、応援にならない」

[参考]ニュースの現場で考えること
http://newsnews.exblog.jp/15717971/

 今回、原子力規制委員会が「しんぶん赤旗」の会見参加を拒否した問題で、毎日新聞の斗ヶ沢秀俊記者や、東京新聞の佐藤圭記者が、こんなつぶやきをしている。

〈斗ヶ沢記者のTwitterより〉
出席を認めるべきだと考えます。情報公開に積極的でない規制委員会の姿勢を変えるべく、組織、フリーランスを問わず、ジャーナリストが一致して追及すべきだと思います。
https://twitter.com/hidetoga/status/251225345297100800

〈佐藤記者のTwitterより〉
私は保安院の会見に出たことがないので分からないが、知り合いの記者によれば、赤旗記者も参加していたとのこと。保安院時代と対応を変えたのであれば、問答無用で「けしからん」だ。もし赤旗が保安院時代、会見に参加していなかったとしても、規制委が前例踏襲でいいのか。赤旗は原発事故報道などで、それこそ十二分の実績がある。
https://twitter.com/tokyo_satokei/status/250896912088190976

 高田さんを含め、大手新聞のベテラン記者のなかで、ハッキリと行政の間違いを指摘する人たちはいる。
 しかし、残念ながら、現場の若い記者からは、ほとんど意見が聞こえてこない。
 一部の会見開放に消極的な報道機関の記者なら、組織のしがらみで自由に発言できないのかもしれないが、「会見開放の会」の申し入れに回答してきた社の記者なら、もう少し自由に発言できる環境にあるだろう。


 全国の新聞、テレビ、雑誌の社員記者の、とくに記者クラブに常駐している記者の皆さんーー

 そろそろ、一緒になって、もっと積極的に具体的に行動しませんか?

 前述したように、「政党機関紙だから」「実績がないから」「雑協に入ってないから」と、権力機構が勝手に判断し、不当に排除される。こんな事が、同じ取材現場でずっと起き続けてるんです。
 これが日本の民主主義の実態です。

 民主主義国家の報道機関が、あるいは報道に携わる人間が、本来、果たすべき役割とは何なんでしょうか?
 組織から与えられた業務だけで、後は知らんぷりで、いいんでしょうか?
 僕は違うと思います。

 一人ひとりが積極的に行動すべきだと思います。
 ぜひ、よろしくお願いします。


→「隣りの記者が不当に排除されている」(1/3)に戻る←
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渡部真【勝手気ままに】vol.9「隣りの記者が不当に排除されている」(2/3) 



週刊 石のスープ
定期号[2012年9月26日号/通巻No.42]

今号の執筆担当:渡部真

「隣りの記者が不当に排除されている」
(2/3)



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■権力を監視する報道機関が、権力によって規制されている

 広聴広報課には、赤旗への説明の際、僕が前述した憲法違反という意識はなかったのだろうか? たぶん、なかったのだろう。憲法や民主主義など意識がないためうっかり口が滑ってしまったのか、つい本音がでてしまったのか、僕にはよくわからない。しかし、とりあえず、フリーランサーなどが「特定の主義主張」によって記者会見から排除されることはないということは確認された。
 それにしても、「特定の主義主張」を持たない記者なんているのだろうか? どの新聞も、毎日のように社説を掲載し、短文コラムを掲載しているが、そこは「特定の主義
主張」を発表する場として機能している。要するに、「原子力規制委員会として不都合な『特定の主義主張』は排除したい」という意識が、本心にはあるのだろう。規制委員会の最初の規制の仕事が、報道機関の規制というのは笑えない話だ。

 田中委員長の発言も頓珍漢なものだ。「政治からの独立」というが、政党機関紙の記者が、公開の会議を見学し、記者会見で質問をすると、政治の介入になるのだろうか?どんだけ日本共産党を恐れているんだろう。赤旗の記者が会見で質問したくらいで行政や官僚が動くようなら、もうちょっとまともな原子力行政だったことだろう。

 さて、ここで、前述したように、政党機関誌は、会見への出席参加を認められるべきかどうかという点が問題になる。

 僕は断言するが、「政党機関紙だから」という理由で、官庁の記者会見に出席を認められないのは、どう考えてもおかしい。まったく合理性がない。行政が、合理性もないのに、憲法で認められた基本的人権に規制をするなど、あってはならないことだ。
 政党の機関誌が記者会見に出席して、仮に、記者会見の場で質問もせず、政治的な意見表明をくり返すようであれば、それは、そうしたケースを規則で問題にすればいいのであって、政党機関紙だからダメだという理由にはならない。


 原子力規制委員会は、第1回会議の決定事項として、「8.報道の体制について」という項目の中で、報道機関への情報提供を以下のように決めた。

*  *  *  *  *  *


1.原子力規制委員会の活動の透明性を高めるため、記者会見などを通じて、報道機関に情報を提供する。

2.記者会見等に参加を求める報道機関の範囲は次の通りとする。

(1)日本新聞協会会員、日本専門新聞協会会員、日本地方新聞協会会員、日本民間放送連盟会員、日本雑誌協会会員、日本インターネット報道協会会員、日本外国特派員協会(FCCJ)会員及び外国機者登録証保持者

(2)発行する媒体の目的、内容、実績等に照らし、上記いずれかに準ずると認め得る者

(3)上記メディアが発行する媒体に定期的に記事等を提供する者であって、その実績を認め得る者

 [※判定の方法]

〈1〉…当該団体への紹介、または登録証の確認による

〈2〉…発行媒体の目的・内容・実績の報告を求め、これらを証する資料の提出を求めて、準ずるか否かを判定する。

〈3〉…〈2〉と同様、これまでの実績の報告、及びこれを証する資料の提出を求めて判定する。

(以下略)

*  *  *  *  *  *


 これは、多くの官庁主催の記者会見で採用されている「参加基準」と、ほとんど同じ内容だ。3年前、外務省の記者会見の参加基準が決められた際の文言を踏襲している。

 僕も、この基準に沿って、原子力規制委員会の会見には出席できるようだし、昨年まであった原発事故に関する統合会見にも参加できていた。と同時に、同じような「参加基準」でも、外務省や官邸の記者会見では、僕の記者としての実績は認められず、参加することはできない。

 これが何を意味しているのかーー。
 つまり、会見を主催する権力機構の意志によって、同じ人間を、ある会見では出席を認め、ある会見では出席を認めないということが起こり得ているということだ。
 権力を監視すべき報道機関が、権力によって取材や質問の機会を規制されている。こんな馬鹿馬鹿しいことがあるだろうか。

 この数年、あらゆる官庁主催の記者会見で、この「参加基準」の合理性について質問をくり返してきたが、ただの一度も合理的な返答をした官庁はない。
 「記者会見等に参加を求める報道機関の範囲は次の通り」と書かれているが、ここでは参加できる「範囲」を示しているのだ。記者会見に不適当な行為や記者の規則ではなく、記者会見に参加することを権力機構が公認する範囲を限定しているということだ。
 例えば、「包丁を持って振りかざすような行為をする記者は、会見に参加できません」というなら話はわかる。しかし、官庁の示す「参加基準」は、そうじゃない。「こういう人“だけ”が、記者会見に入ることを認められます」と言っているのだ。最初から、報道機関を限定し、情報公開を規制するために存在している。

 情報公開、パブリックアクセスの権利、取材・報道の自由の観点から言えば、まったくもって合理性のないのが、この「参加基準」だ。

 これにより、「しんぶん赤旗」は、政党機関紙だからという理由で排除される。フリーランサーは、「実績が十分でない」という理由で排除される。その他にも、「週刊金曜日」などは、実績も十分であり、一般的な商業週刊誌であるにも関わらず、「雑協に加盟していない」という理由で排除されている。

 どれも、権力機構が自分勝手につくった合理性のない「参加基準」というルールを振りかざし、参加を認める記者を選んでいる結果だ。


■椅子以下の存在の叫びは、記者クラブ員には届かない

 数年前の話だ。2010年5月、僕は新聞研究集会(労連主催)を見に行った。シンポジウムの壇上には、司会の北村肇さん、パネリストの高田昌幸さん、神保哲生さんなど、僕が尊敬するジャーナリスト達が並んでいた。
 途中、司会の北村さんが、会見開放の実態について会場の記者達から意見を求めた。すると、会場にいた文科省クラブに属する新聞記者が発言した。「文科省クラブは、すでに開放済みというか、昔からオープンになっている」

 ところが、その年の春、僕は2回、文科省クラブから会見出席を断られてた。僕は教育誌などに記事を書いてるし、文科省と仕事もしてるし、その直前に文科省の副大臣に個別取材をしていた。しかし、会見参加を申し込んだところ、幹事社から断られた。
 会場には、偶然、フリーライターの畠山理仁さんも来ていた。畠山さんは、週刊誌に記事を書き続けている。あらゆる官庁会見に出ている。でも、民主党政権発足以降、その時まで半年に渡って文科省の会見参加を断られていた。
 僕は、会場で手をあげて発言し、文科省クラブのそうした実態を説明した。
 集会後、その記者さんが挨拶に来てくれた。
「おかしいなぁ?断らないはずなんだけど」
 そういって首を傾げ、クラブに帰って確認しますと、その記者は言った(今では、文科省の会見はほぼ完全にオープン化している)。

 たぶん、多くの記者クラブ所属の人達は、こんな感覚なんだろう。
 実際には幹事社の判断で断るような実態があっても、そんな事すら気づいていない。
 まぁ、そりゃ、僕や畠山さんが排除されたって、記者クラブに所属している記者の方々には痛くも痒くもない。まさに眼中ないわけだ。それは当然とも言えるだろう。
 そして、記者クラブの記者達のこの感覚は、ずっと変わらないんだと思う。

 今ではすっかり有名になって、大手新聞社の記者から挨拶にくるようになった畠山さんだが、当時は、記者クラブ所属の記者と挨拶する際、名刺交換を求めて自分の名刺を差し出しても、相手は名刺をくれなかったケースが多かった。
 ところが、記者会見場に行くと、椅子の上に大手記者の名刺が、何枚もおいてある。記者席を確保するため、名刺が置かれているのだった。しかも、同じ人の名刺がいくつもの席においてある。仲間の記者の席を確保するためだろう。
 それを見るたび、名刺をもらえない畠山さんは「自分は椅子以下の存在なんだ」と自覚したという。

 今でも、色んな取材現場で、椅子以下の存在の記者達が、権力機構から合理性のない排除を受けている。
 僕もまた、椅子以下の存在だ。椅子以下の存在が何度こんな事を書いても、ほとんど影響はないだろう。実際、この3年間、何度も同じようなことを書いたり発言したりしてきたが、まったく影響はなかった。
 僕などは、官庁の会見にほとんど参加していないので、それほど大きな被害を受けているわけではない。もっと酷い扱いをされている記者達は、それぞれの取材現場で椅子以下の存在とされ、不当に排除され、差別されていることを怒り、声をあげている。でも、記者クラブの記者達には届かない。

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渡部真 わたべ・まこと
1967年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。
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渡部真【勝手気ままに】vol.9「隣りの記者が不当に排除されている」(1/3)《無料公開中》 



週刊 石のスープ
定期号[2012年9月26日号/通巻No.42]

今号の執筆担当:渡部真

「隣りの記者が不当に排除されている」
(1/3)




■特定の主義主張の記者は排除する

 2012年9月26日、日本共産党の機関誌である「しんぶん赤旗」にこんな記事が掲載された。

特定の主義主張 ご遠慮いただく」 原子力規制委が取材規制
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-09-26/2012092614_03_1.html

 原子力規制委員会が毎週1回開く委員会終了後の記者会見について、同委員会の実務を担当する原子力規制庁の広報担当者は「特定の主義主張を持つ機関の機関紙はご遠慮いただく」などとして、「しんぶん赤旗」を排除する方針を25日、明らかにしました。さらにフリーランスの記者についても「どういった雑誌に、どういった記事を書いているかを見て、特定の主義主張を持って書かれている方はご遠慮いただいています」と、憲法が禁止する検閲まがいの対応をしていることも明言しました。


 「特定の主義主張を持つ」ことを理由に記者会見から排除されるという。しかも、フリーランスの記者についても同様だとする。

 これが事実なら、明らかに憲法違反だ。
 日本国憲法は、第19条で「思想・良心の自由」を、第20条で「信教の自由」を、第21条で「表現の自由」「結社の自由」「言論の自由」「知る権利」「報道の自由」「取材の自由」を認めている。基本的人権の中心的な概念を担保しているのだ。
 民主主義の国家において、基本的人権の尊重は不可欠だ。

 取材する記者が、どのような主義・主張であっても、取材する自由がある。
 原子力規制委員会の記者会見は、いわゆる記者クラブが主催しているのではなく、行政である委員会の広聴広報課が主催している。つまり、権力機構である行政が、権力を監視する役割を担う報道に対して、不当な規制をして、記者を排除するということになる。
 民間の主催するイベントではない。行政が憲法違反を犯すことの重大さに、僕は驚いた。

 すぐに「しんぶん赤旗」の編集部に電話し、詳しい説明を求めた。対応してくれた社会部の記者によると、「しんぶん赤旗」は、記者会見だけでなく、原子力規制委員会の公開会議を取材するため、大手新聞社やテレビ局に配布されている、常駐者用の入館証の発行を求め、同委員会に申し入れをしていた。また、会見開催に関する事前情報についても、他社と同様に扱ってほしいと申し入れていたとのこと。その返事が、25日に電話であったという話だった。電話は、同委員会の広聴広報課からだった。

「19日に行なわれた第1回目の会見は、記者の参加要件が決まっていなかったために出席できました。第2回が行なわれる26日の前日に、申し入れに対する返答が電話であって、口頭で伝えられたんです。『特定の主義主張をする政党の機関誌なので、記者会見の参加は認められない』ということでした」

 記者会見の開放運動の中には、「政党の機関誌は報道機関として扱うべきかどうか」という議論がある。特定政党の主張を広報し、宣伝することが政党機関紙の役割だからだ。しかし、広聴広報課の担当者は、「特定の主義主張だから」と強調したという。
「そこについては、我々も大事なことなので正確に聞いておくべきだと思い、しつこく確認しましたが、政党機関紙だからではなく、特定の主義主張だからという理由でした」
 そして、フリーランスに関しても、同じように主義主張によって、「参加をご遠慮いただく」という方針を伝えたと言う。

 原子力規制委員会の広聴広報課に問い合わせたが、この日は、第2回の規制委員会の公開会議の真っ最中で、担当者が席を外していた。席に戻り次第電話をくれることになっていたが、14時から記者会見があるというので、そちらに出向いた方が早いと考え、記者会見で質問をした。赤旗の伝えた内容が事実かどうかと、同委員会の田中委員長に、こうした方針についての考えを質した。

広聴広報課・佐藤課長
「フリーランスの方の主義主張を確認するようなことはない。フリーランサーの実績を見て判断している。別紙で示した項目に沿って、報道を事業として営んでいるか。赤旗さんは政党の機関紙なので、報道を事業とする趣旨から違うのではないかと判断した」

田中委員長
「政治からの独立という点は、委員会として大きなポイント。政治の力を表に出す手段が政党機関紙だという認識だ。規制委員会が政治からの独立すべきという点が、怪しくなるかなという感じがする。むしろ、(記者の)皆さんで考えていただいたほうがいい」

 会見終了後、佐藤課長に問いただしたところ、赤旗編集部に対して「特定の主義・主張の政党、フリーランサーはご遠慮いただく」という主旨の発言をしたことを認めた。その上で「配慮の足りない説明で、記者の皆さんにご迷惑かけたことは誠に申し訳なかったと思います」と謝罪の意志を示した。

→次ページ「隣りの記者が不当に排除されている」(2/3)へ←


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渡部真 わたべ・まこと
1967年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。
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